ひとつ恋でもしてみようか

いつも同じようなことを言っている

2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

おはなし

むかしの僕は話すことが好きだった。会話も好きだったけれど、聞いてくれるひとに対してできあがったストーリーを一方的に話すのが好きだった。創作ではなくて脚色された実話を、おもしろおかしく話すのが、たぶん、得意だった。けれど、いつからか話すこと…

やさしさ

「ハローもグッバイもサンキューも言わなくなって こんなにもすれ違って それぞれ歩いていく」を前提として捉えるひとがいる一方で、その現状を変えたいと願っているひともいる。アイツだってむかしはこっち側だったのに。 帰りの電車、ふたりが残った。彼は…

もろい

この国のいたるところで人間は死んでいて、東京だって大震災も大空襲もあったんだから、人が死んだことのない場所なんて、僕らが思っているよりも、ぜんぜん少ないのかもしれない。 6月23日を沖縄では慰霊の日としているらしい。沖縄戦を指揮していた牛島中…

夢見る

たまに見る、刑務所に入れられる夢。毎回、どんな過ちを犯してぶちこまれてるのかはわからないのだけれど、圧倒的な罪の感覚と、これから何年も外に出られないのだという恐怖はやけにリアルで、夢のなかの俺はいつも、すべてをパーフェクトに諦めている。 今…

ストーカーチック

面識のある人たちの中でもっとも尊敬できる(尊敬している、とは違う)人がネット上に残した過去の言葉をさらっていた。まだ僕と出会って以降の文章にはたどり着けていない。ひとりの人間の時間がとても重たく実感される。 僕には、彼女に与えられるものが何…

6月21日→6月19日

かわいそうでしかたがない。みんなのことを心配し、そのストレスに心を押しつぶされると同時に、自分のいま感じる圧倒的な孤独と、これからもそれがつづく予感に身も心も締め付けられながら、もしかしたら、自分の来し方すらも後悔しつつ死んでった人のこと…

かもしれない

いま読んでるマンガが、山の向こうはどうなっているんだろう、僕らみたいな変態は、この盆地には居場所がない、みたいな話で、ふーんって感じ。おもしろく読んでるんだけど、なんか、田舎に住む思春期の青少年たち抱えるどうしようもない閉塞感みたいなのが…

猫とタイムスリップ

雨が嫌いになったとか、梅雨が好きな人間なんているんだろうか、とか言ってきたのに、夕方の帰り道に落ちてきた雨がすごく良くて、すっかりいい気分になってしまった。さいきんの僕は、自分が何が好きで何が嫌いなのかよくわからなくなっている。あるいはや…

恩師に出会えない人 (東村アキコ「かくかくしかじか」を読んだ)

無職なのにまったく生産性のない遊びにお金を使うのもなあ、と思ってここ3ヶ月くらいひとりカラオケに行ってなかったんだけど、大声出したすぎて、あと、ちょっと前に友人とカラオケ行ったら大学生のころよりだいぶ下手くそになっててヘコんでしまったので、…

ヘルプ!

それをやっているきみが好き、じゃなくて、きみがやっているからそれが好き、って言われたい。思われたい。まあ俺は何もやっていないんだけれども……。何もしてなくても、ただただあなたが好き、って言われながらずっと守られていたいってことを俺は言ってい…

ありのまま

梅雨に入ったかとおもえば連日真夏日らしく、まあでも日中部屋に閉じこもっている俺には関係ないかんじ。窓を開け放っていれば、まだまだじゅうぶん過ごしやすいし、夜の散歩は気持ちがいい。ただ、4時半には東の空が明るくなっているこのごろ、その時間帯に…

座る

ここ1ヶ月くらい消費しまくって飲みまくった結果、なぜだかかなり落ち込んでしまった。すごく楽しかったのだけれど、自分はいつまでこんな自堕落な生活を送るんだろう、と不安になった。次のカードの支払いもこわい。仕送りと、わずかな貯金と、かつてつくっ…

見た映画の話と少しだけ自分の話

さいきん見た2本の映画の話をしてから(しながら)自分の話を少しだけします(以下、1500字ちょっと)。 『エレナの惑い』を見た。ロシア映画。富豪と再婚した女が、子供(女にとっての孫)を大学に通わすことができない無職の甲斐性なし息子(前夫との子)…

あじさいはすぐに枯れてくれる

窓を開けている。夜風が気持ちいい。酔っぱらいの歌声が聞こえる。たーりらーたららららーら、たーりらーたららららーら。アース・ウィンド・アンド・ファイアー「セプテンバー」だ。あじさいが綺麗に咲きはじめたばかりだというのに気が早い(ちなみに「た…

あんこの入っていないどら焼き

梅雨入りしたらしい。妙に涼しくて、秋を思わせる夜だった。渋谷の喧騒から少し離れた高級住宅街にある公園で、兄弟とどら焼きを食べた。小学生の頃の僕は、目玉焼きを乗せた納豆ご飯か、どら焼きを頬張ってから、登校していた。そんな偏った僕の食生活を覚…

遭難6時間

小学校に入学した次の日、下校中に迷子になった。僕はその町に越してきたばかりで土地勘はないし、そもそもいちども学校から家までの道のりを歩いたことがなかった。行きは車で送ってもらい、帰りは上級生に連れられ集団下校だった。しかし、その日の僕は上…

多分この話 これから何回もするから 忘れていいよ

夢を見た、母が床に臥せっていた。目覚めた僕は、あ、はやく実家帰って看病しなきゃ、と思ったけれど、もうとっくに彼女は死んでいたんだ、と数秒後に思い出した。こういうのははじめてのことで、えらくナイーブな勘違いだったから笑ってしまった。寝起きで…

ららら

いま、ちょっと社会問題についていっちょ書いてみようかと思ってしこしこタイピングしてたんだけど、書きながら気づいてしまったのは、自分がですます調を使っているということ。読んでくださる方々を、自分の主張で納得させるためには、ある程度腰を低くし…

イライラ、苛立ち、焦り

いまは喜怒哀楽がほとんどなくて少しだけ、ほんのちょっとだけ、わけもわからずイライラしている、かもしれない。わけもわからず、とは言ったけれど、理由はいくつでもあげられて、たとえば、外はすごく涼しいのに部屋のなかがじめっとして暑いこと、お金が…

チェリーの思い出①

高校の修学旅行は自由参加で、クラスにほとんど友人を持たなかった僕は、行くかどうか迷ったけれど、行かないのというのもなんだか親に心配かける気がして悪いなと思い、行った。京都、長野、東京を4泊5日で周ったと思う。やっぱりそんなに楽しくなかったけ…

はじめの意思

5月はだいぶ浮かれていて、ブログをあんまり書けなかった。ひと月の日数よりも更新回数が下回ってしまった。 それは、いつもひとり鬱々としていた時間に、誰かと酒を酌み交わせるようになったから、誰かといっしょに素晴らしかったり薄汚かったりする音楽に…

意思は音と光 小沢健二ツアー「魔法的 Gターr ベasス Dラms キーeyズ」Zepp Nagoya感想文

7つの過ぎ去ったはじめてが、ラスト、親切にもダイジェストで再び鳴らされる。それでも、3度繰り返されることとなった2つの、かすかな断片しか今は思い出せない。 言葉は重要ではない、と言ったら、語弊があるか。もちろん言葉だって重要だから。意思が言葉…