ひとつ恋でもしてみようか

いつも同じようなことを言っている

実在主夫日記

寝床でスマホから原稿を書き、寝たのは午前4時だったので、寝坊する。すでに妻が娘のおしめを替えてくれて、ばたばたと出勤準備している。昨日出張から帰ってきて、今日も仕事。おまけに今日は部署の飲み会があるという。出産から半年で職場復帰し働く妻に、頭があがらない。

妻を見送ってから、あかんぼうにミルクをやる。終わったら洗濯を干す。今朝、庭にねずみがいるのを見た。だから、窓を開けるのが恐ろしかったが、地面を注視しながら洗濯を干した。そういえばまだ取りこんでない、今は24時。

 

洗濯を干し終え、昨晩書いた原稿を整えて送信したらもう10時10分で、慌てて歯を磨きヒゲを剃り娘のおしめを替え出かける、今日は10時半から保育園の見学だ。

 

家からさほど遠くないのでなんとか間に合う。

園長が案内してくれる。清潔でいいところだった。なつかしい匂いがした。たしかに俺が嗅いだことのある幼児の匂い、というか俺がかつて発していた匂い。甘い人間の匂い。年齢ごとに時間を過ごす部屋が異なるのだけれど、すべての部屋、少しずつ違う匂いがした。言葉ではなかなか言い表せない。彼らが食べるものの違いによるものもあるだろうけど、それだけじゃないと思う。

3歳児以下は散歩に出ていて彼らの様子はわからなかったが、4〜5歳の子供たちは想像していたよりもしっかりしていて頼もしかった。ある女の子が小さなブロックのおもちゃを誤って床にばらまいてしまったのだが、先生に言われる前に10人くらいの子供が床に膝と手をつけて、率先してブロックを片付けていて目頭が熱くなった。大人になると、まず、「あんたはまったくもう…」みたいなことを言って、ミスを指摘する。子供らはミスを責めず、目の前の事態にただ対処していた。ここはいい園なのかもしれないと思った。見学している間、娘がずっと丸い輪郭の園長の顔を見つめていたのもよかった。なんだか信頼できると思った。

 

見学は俺らを含めてふた組だった。もうひと組は10時40分くらいに来たので、冒頭の説明を聞き逃していた。園長は「見学がひと通り終わったらまた説明しますね」と言った。

すべてを見終わったあと、「何か質問ありますか?」と言われしどろもどろ2〜3質問したら見学は終わった。俺らは冒頭の説明も聞いていたので、もちろん帰るのだけれど、もうひと組は説明を受けるために残った。

園内を見た直後だと質問はなかなか出てこない。おまけに別の見学者といっしょだと気後れして質問しづらいというのもある。だけど、遅れてきた彼女らは、俺らが帰った後もそこにいられるわけで、俺らに気兼ねなく、園長をひとり占めして、いろいろ質問できるわけだ。なんだか納得いかないな、と思いながらも笑顔で「さよなら」を言って、園を去った。誰も悪くないのに、こんなことを言っていて、俺はみみっちいなと思う。

 

まだ11時過ぎだったので、近くの図書館に寄ってみた。3階建で立派だった。この区の図書館は建物自体は古いが、蔵書数が多い気がする。

図書館は坂道に建っているため、入ったところは2階だったのだけれど、それに気づいたのは階段でのこと。エントランスが1階と2階にあるのだ。2階を見たあと、3階に行き、1階の受付で貸出手続きをした。今日はたまたま月1回の「赤ちゃんデイ」だったようで、1階の多目的ルームに赤子とその母親たちが集まっていた。それを横目に見ながら、帰った。

 

昼飯を食べ、娘にミルクをあげ、ふたたび洗濯機を回し、その間「ハイロー」を見る。いまさらながらのハイロー。シーズン2も佳境に入ったのだが、全然おもしろくない。シーズン1は、登場人物たちの個性豊かな、しかし過去のマンガや映画ですでに触れてきたなんの新鮮味もなく安心できるキャラクター造形と、マンガのようなアクションシーンで楽しませてくれてストーリー要素は添え物だったのに、シーズン2はストーリーを語ろうとしていてかったるい。映画から見ればよかったのかもしれない。映画向きのコンテンツだと思った。意外とMCUにも近いのかもしれない。SWORDはアベンジャーズだ。と思ってツイート検索したら同じようなこと言ってる人がわんさかいた。

 

ハイローよりも「架空OL日記」がしたたかにおもしろかった。あっというまに見終わってしまった。銀行で働くOLの「どうでもいい話」と「どうでもいいから言わなかった」ことどものすべてを慈しむあたたかいドラマ。「OLの何気ない日常のあるあるをおもしろおかしく切り取ったドラマ」なんかではないので、なんとなく見てなかった人ほど見てほしい。今日のこの文章は、架空OL日記の影響を大いに受けているくらいにハマってしまった。

バカリズムバカリズムのままOLを演じ、それが受けいれられているドラマ世界が最終回で転倒するんだけど、それに泣かされた。俺らは絶対にOLになれない。OLになれないこの人生をきちんと愛して生きるぞ。

 

ミルクを飲ませた娘を寝かしつけたら、いっしょになって寝てしまったのだが、起きたら21時前だった。驚愕。妻はまだ帰ってきてない。猫にメシをやり、洗い物をして、娘にミルクをやり、自分の夕飯にする弁当と缶ビールを1本買ってきてそれらをやっつけながら、さっき話した「架空OL日記」を見終わり、娘をふたたび寝かしつけて、これを書いている。

妻はまだ帰ってこない、心配だ。洗濯物を取りこんでこよう。