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ひとつ恋でもしてみようか

いつも同じようなことを言っている

自分の歌声をひとりで聞くのが好き

今朝、町の様子を確かめがてら、散歩した。朝6時だというのに駅に向かう人が多くて、うつむかざるをえなかった。


BGMは自分のひとりカラオケ音源だ。iPhoneで録音した自分の歌声を聞きながら、うつむいて徘徊した。
曲間、「あぁ、つまんね」というひとりごとがMCされていて、かわいそうだった。ひとりで歌ってもつまんなかったんだな。お金もったいないな。


それにしても俺は自分の歌声が好きだ。ずっと聞いてられる。裏声がヘタクソ、とか、声出てない、とか、そもそも音外してる、みたいな欠点もそれなりにあるし、気取りすぎてて気持ち悪いなーと思う瞬間も少なくない。それでも自分の歌声は良い。自分にとって、かなり聞き心地が良い。
たまにひとりでカラオケに行くのは、自分の歌声を録音して、夜な夜な聞くためだったりする。別にその歌を聞いて、ここがダメだからこんどは歌い方変えてみよう、とか思うわけではない。純粋に、自分の歌声に癒やされるために、聞く。

 

おんなじようなことを自分の文章についても言った覚えがある。俺は俺の文章が好きだ、みたいなことをこのブログに書いた記憶がある(恥ずかしいからリンクは貼らない)。
でも最近はそういう気持ちがなくなった。自分はなんてつまらないんだろう、もっと早く書き上げられないものか、語彙が少ないなあ、比喩が(でき)ない、誤字脱字が目立つ、何事についても知識が皆無……。
自分の文章を読み返したいとあまり思わなくなった。
それは多分、人目に触れるような形で文章を書いているからだ。自分にとって気持ちいい文章が、人にとっても心地よいものであることは少ないのだと知った。
以前よりも客観的に読めるようになったから、俺は自分の文章を以前ほど面白がれなくなっている。



もしも、人前でステージに立って歌うような日がまたやって来たら(むかしむかしヘッタクソなバンドでキッタナイなコピーをやっていた)、たぶん俺は自分の歌声を今のように心地よく聞けなくなるだろう。誰それさんよりヘタクソだ…と落ち込んでばかりになるだろう。やっぱり、カラオケ屋で歌うのと、ライブハウスで歌うのはぜんぜん別物だから。
俺の歌声には俺を癒やし続けてほしい。


アパートを出て、イヤフォンを耳に突っこんで再生してみても、俺の声は聞こえてこなくて、音量を上げても、外からかすかに自分の歌声が聞こえてくるだけだった。イヤフォン外したら、スピーカーから流れる自分の歌声が、一軒家の壁に反響していて、あわてて停止した。
周りをキョロキョロ見渡したけれど、さいわい誰もいないようだった。