読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ひとつ恋でもしてみようか

いつも同じようなことを言っている

愚にもつかないニートの戯れ言

大学に入る前は、「ひとりの頼れる先輩と、一生添い遂げたいと思うような恋人がひとり得られればいい」とかかっこつけて言っていて、でも半ば本気でそう思っていた。けど、けっきょく先輩なんてひとりもできず、恋人とも続かず、卒業したら遠くはなれてしまうような友人がすこしできたくらいで、なんとなくここまで来てしまった。
大学時代、なぜ何かに熱狂しようとしなかったのだろう。冷笑的な、厭世的な、批判的な(この3つの性質が共存しうるのかわからない、というところが俺の詰めの甘さだ)人間がかっこいいだろう、とどこかで信じていて、斜に構えよう構えようと意識していたんだけれど、斜に構えるにはあらゆる筋力が足りなさすぎて倒れてしまい、もうずっと起き上がることもなく横たわりつづけ、立ち上がれなくなっている。立ち上がり方を忘れた。

そもそもはなっから知らなかった?


やっぱり、何かひとつの目標に向かって仲間といっしょに努力したり、ひとつのものに熱狂したりということへの憧れはどっかでいまも持っていて、そういうことをしてこれなかった自分に引け目を感じる。


とはいえ、これからでもきっとチャンスはあるはずだ。まだ20代も半ば。どこの世界に入っていっても、新人として特別目立つような年齢じゃない。俺は、世間知らずではあるけれど常識的なはずだし、誰も彼もが嫌うような人間でもないだろうし、いまのところ身体も人並みには動くはず。だから、俺が一歩踏み出しさえすればきっと、どこかのスクラムに加担できるはずだ。


大学で悪友だったやつはよく「ルフィは実際にはいないけど、ルフィみたいな性格の男はたまにいて、そういうやつのクルーになりたいよ」と絵空事を言っていて、俺はワンピースの熱心な読者じゃないからよく意味がわからなかったのだけれど、いまはなんとなくわかる。俺も船乗りてえよ。彼は一足はやく旅立ってしまった。いまは連絡も取れない。