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ひとつ恋でもしてみようか

いつも同じようなことを言っている

「IS THERE LOVE IN THE AIR…?」 NMB48のドキュメンタリー映画見ました。

映画感想

NMB48のドキュメンタリーを見た。ぼくは5年半前AKBにハマった時期があって、握手会には行ったことはないのだけれど、劇場公演と葛西臨海公園で行われたライブには行った。NMB48はその葛西臨海公園でのライブにてお披露目された。大雨の中米粒大の彼女たちを見たことを覚えている。いまは当時ほどの関心はないけど、今回はぼくが尊敬している映画研究家の方が本作を評していたので見た。鑑賞後、彼の書いたレビューを読んだ、おもしろいのでぜひ読んでください。

 


映画の内容とか評価について触れるのは、このレビューの後ではおそれ多いので控えるけど、ぼくは、なかなかおもしろく見れた。とはいえ、ファンの人たちが求めていた映画とは多分違うんだろうなあと思う。60人以上いるメンバーの中から、たった4人にだけ焦点をあて、彼女らの人間関係などにはほとんど注目していない。60人にもいるのに、みんな孤独に戦っていて、なんだか切なくなってしまう。

 

4人のうちのひとりが、矢倉楓子というNMBの次世代を担うと目されているアイドルだった。シングルマザーの母のもとで、彼女と7歳年下の弟は育った。矢倉は、「家族の大黒柱になりたい」とインタビューで語っていて、ニートのぼくはまったく参ってしまった。


劇中、家族3人で回転寿司屋に行くのだけれど、あの会計は彼女が払うのだろうか、もちろん映画のロケの一環なので、この日はスタッフが経費から払っただろう、でもふだんの彼女は、じぶんで稼いだ金で母と弟に外食をごちそうしているのかもしれない、18歳の少女が小学生の弟と母親に食べさせてやっている、それをアイドルがやっている、ぼくは途方に暮れてしまう。
彼女はその寿司屋で、母親と話しながら泣いていた。誰も私を見ていないような気がする、頑張らなくちゃという気持ちばかり先立って仕事を楽しめてない。泣いている姉さんを11歳の弟は少し落ち着きなく眺めていて、彼女は笑いながら、弟の頬をなでていた。このときのなで方がまさに子犬を撫でているような、恋人を慈しむようで、姉弟のあいだでこんなに愛の通ったふれあいが存在するのをはじめて見たぼくは、びっくりしてしまった。

 

矢倉が紺のパーカー?の下に着ている白いTシャツには、
「IS THERE LOVE IN THE AIR…?」
と書いてあって、それがこの映画の気分をあらわしていたようにおもう。
本家AKBのドキュメンタリーには毎回日本語タイトルと共に英語タイトルも添えられているが(「to be continued」、「Show must go on」、「No flower without rain」、「The time has come」)、これにあたるのが矢倉の胸にあった「IS THERE LOVE IN THE AIR…?」だったんではないか。


ちゃんと訳すと「これって恋の予感かな」という思わせぶりっぽい意味になるらしいけど、ぼくは直訳して、空気のなかに愛はある?と言いたい(英語がからきしダメなのでここは許してほしい)。大気中に愛がなきゃ、アイドルなんてやってらんないのだ。愛を吸わないでいたら、窒息してしまう。愛なしで一日に3000もの人々と握手なんてできません。孤独な彼女たちはかすかな愛を頼りにがんばっている。