ひとつ恋でもしてみようか

いつも同じようなことを言っている

はじめてのロマンポルノin映画館

きょうははじめてロマンポルノというのを見た、映画館で見た。


映画の内容に関しては、おれに語れることは数少ないので割愛。ちなみに40年以上前の作品だ。
ただロマンポルノ初心者として感じたことをひとつ言っておくと、キスが思ったよりも少ない。もっとキスしていいとおもう(おれがキス好きなのはさておいても、だ)。登場人物はひたすらおっぱいを吸って揉んでいる。映画館でかかるものだからか局部はまったく映らないように撮られているし、なぜかキスも積極的にしない。となれば、おっぱいしか行きどころがないのだろう。
だからと言って、ひたすらにおっぱいをなぶっているわけではなく、もちろんセックスをしている演技で腰を動かしたり、フェラチオしたりする(実際にはしていない)、するんだけど、男はズボンを半分くらいしか降ろさない。男は尻もスクリーンにあんまり映しちゃいけないのかもしれない。作品のクオリティー的な要請なのか、検閲的な要請なのかどちらだろう。
女は乳房とお尻はぜんぶ露わになるけれど、陰部の方はヘアーすら見れなかった。今日のAVに慣らされている身としては、いささか拍子抜けするけれど、それは当時のロマンポルノ鑑賞者もそうだったのだろうか。わからん。

とりあえず、今回おれが見たのはロマンポルノとはいえ、シネマヴェーラが打った特集タイトル『映画作家・田中登』が明らかにするように、ロマンポルノのつくり手としてのみ語るのはもったいない、映画作家として見るべき田中登の作品を集めた、というものだったので、いわゆる「抜くため」の効率だけを考えて見ちゃあいけないんだろう(そもそも映画館で抜くわけにいかんしな、でもむかしの人はポルノ映画館でオナニーしたりセックスしたりしていたらしい、本当か?)。
実際、凝った美術、ゴダールのような街なかでのゲリラ撮影、ドキッとするような切り返し(これはロマンポルノがドキッとさせなくてはならないジャンルだからこそ、かな)、などなど、ふつうに映画としても楽しめた。


しかし、ふつうに映画として楽しむ以上に、ロマンポルノを映画館に見に行く、この行為がやはり楽しかった。

ロマンポルノを流す映画館、っていうと汚い館内をどうしても思い浮かべてしまうのは、大学時代のサブカル大好きな知人が新宿にあるらしいポルノ映画館はハッテン場になっていて汚いみたいなことを、なぜか得意げに話していたのを覚えているから(本当にそういうところが今もあるのかどうか、おれは知りません)。でも、このシネマヴェーラ名画座で、つまり過去の名作をかけるところで、ポルノオンリーじゃないからバッチリ清潔だった。少し背の高いように感じた緑の座席はなんのためらいもなくどっしり座れる。ただ、館内が暑かった、空調のせいなのかこれからポルノを見るぞ!という熱気のせいなのかわからないけど、暑いし湿気ていた。別に不快ではないけど、なんだか異様に感じられた。

館内後方の扉から入って真ん中ブロックの後ろから3列目いちばん右の座席におれはまず腰掛けた、しかしその前の座席にドサッと座った人の頭髪にものすごい量のフケがついていて、おれは本当にもうそういうのがダメだからすぐに座席を移動した(一応言っておくと清潔感が皆無だったのは館内にこの人だけだったとおもう)。
ただ、最初にこの座席を選んだのは、おれの斜め前にかわいい女性が座っていたからだったのですごく残念だった。すごくかわいい女の後ろ姿を時々眺めながらロマンポルノ見るのぜったい良かったと思うんだけど。
そう、これがおもしろいとこで、女性の人数は男性に比べるともちろん少ないんだけど(8対2くらい)、その少ない女性がみな整った容姿をしていた。こういうことを言うとあんまりよくないだろうけど、実際そうだった。
あと、これは厳然たる事実として言っておきたいんだけど、やっぱりロマンポルノを見に来る女性は稀有なので、目立つし、おれはどうしても注目してしまう。それはおれがロマンポルノ初心者だからマナーに疎いってことも大いに関係しているとはおもうけど、まあそういうゲスな客は少なからずいるだろう。前にロマンポルノかAV映画の上映の際に「女性も安心して御覧いただけるように女性オンリーのコマを設けております」みたいなサービスを見たことがある気がするけど、そういうのはどんどん増えて利用されればいい。

まあそんなこんなで真ん中ブロックの対岸に腰掛けたのだけど、またそこも大変な場所だった。
通路を挟んで左ブロックの方にえらいしゃべるおっさんがいたのだ。彼は役者が出てくるたびに「あ、◯◯だ!」とか「コイツだれだっけな~、う~ん」とか「そりゃないだろ、へへへへへ」とか「うお!いいな!」とか、延々ひとりごちるのだ、それもそこそこでかい声で。
最初は少し静かにしてもらえますか、と言おうかと思ったけど、きょうのシネマヴェーラ名画座というよりポルノ映画館なのだから、注意なんて無粋なことしちゃあいけねえな、とおっさんのひとりごと込みで楽しもうとしたのに、彼は眠った。いびきかいて寝てた。

個人的に5分に1回はセックスシーンが来てまたそれが2~3分続くロマンポルノにあって、どのタイミングで尻の位置を直すかというのには非常に気を遣った。だって、興奮してポジションが変わったから元に戻しているなコイツ、って隣や後ろのお客さんに思われるの恥ずかしいじゃないですか。だからふつうの映画館以上に姿勢を変えるときには神経使った。まあ実際ポジションが変わったから直したりもしましたけどね。
あと、よだれを飲み込む音が出ないようにするのも大変だった。

まあそんなこんなで初めてのロマンポルノin映画館は映画を楽しみながらもあっちゃこっちゃに気を取られました。明日は深作欣二監督が大きな影響を受けたという『㊙色情めす市場』という作品が上映されるそうなのでまた行きたい。

あと、映画館のチケット売場の女性がすごくかわいかったです。こういうのもあんまり言っちゃいかんのかな。